0

投稿者: 六弦A助

六弦アリスと七幻シュトラーセの代表。 シンフォニックで、分かりやすいものが好きです。 主な担当:作詞・作曲・編曲・イラスト・企画立案・Webデザイン・教育・財務

「華とモノクローム」のここに注目してほしい

12/31は新譜「華とモノクローム」のリリース日。
忘れてはいけません。
ごきげんよう。六弦A助です。

新譜の制作が終わっても私の請負制作はずっと続いており、年をまたいで作らなければならない楽曲が残すところまだ何十曲とある日々です。
ありがたいですね。
おかげさまで今年は何だか “創作力” が格段にレベルアップしたように思います。
ちょうど夏にリリースした「rein」を制作していた時にそれを実感しました。
ずっと同じことを続けていると、あるとき自分の中でレベルが上がる瞬間が唐突に訪れることがあります。
それが「rein」の制作に入って3曲ほど作り終えた時でした。

あのときはEDMやトラップといわれるジャンルの音楽を好んで聴いていた時期で、それが良い刺激になったように思います。
メタルをやっていて普段メタルしか聴かないという人はいないかと思いますが、まるで畑違いのジャンルへ行くととても新鮮で素晴らしいエナジーがもらえます。
とりわけEDMは音作りの幅の広さが他のジャンルとは異質で、トラップに関しては音楽に現代的なメッセージ性やファッション性を含ませており、かつ両者ともに他のジャンルに馴染ませるととても面白いサウンドが仕上がる可能性をまだまだ秘めています。

私は基本的に「これだけをやっていたい」と思いながら創作の場に居続けることが不可能な性分で、より面白いもの、より素晴らしいものがあるのならそれを求めてしまうのですね。
市場よりも製品ありきの考え方と言いましょうか。いわば職人気質なのでしょうね。
マーケターの方が見たら発狂するかもしれません。
「マーケティングのパラダイムシフトの最初の段階にすら入っていないじゃないか」と(笑

しかしそんな職人気質な思考から生まれたものは、確実にこれまでの六弦アリスのサウンドを一変させるものでした。
「rein」で発見した新しいサウンドの欠片を更に昇華して、“いま” のサウンドにパワーアップし、そして出来上がったのが今回の新譜「華とモノクローム」なのです。

如何でしょう?
この海外アプリの広告コメントのような如何にもお試しを勧めてくるドリブンなコメントも含めてまさに ”いま” なのです(笑
”いま” を表現しているのはこれだけではありません。
歌詞も当然ながら ”いま” 社会で起きているできごとを捉えています。
特にTr.05の your beauty は一見すると恋愛をテーマにしているように思えますが、様々なことにも言い換えられる内容となっておりますので、この辺りも色々と思考を巡らせるなど、思うままに楽しんでいただけたら幸いです。

それでは本日はこの辺りで。
次は12/31に開催予定のコミックマーケットへ搬入する作品群のお品書きをお届けに参ります。

クリスマス限定楽曲の再配信

一部の方、お待たせを致しました。
昨年クリスマス期間限定で配信した楽曲「under the snow」の再配信が決定しました。

ごきげんよう。六弦A助です。

配信期間は12/11 (水) ~ 12/25 (水) のクリスマス当日夜までとなっております。
前回DLし損ねた方は是非この機会に如何でしょう?
詳細案内ページへ
ちなみに今年のクリスマスに関しては、新楽曲の配信予定はございません。
持てる気力は全て大晦日にリリース予定の新譜に注ぎ込みました。

 

話は変わりまして、先日の新譜用ジャケ撮影の際に櫻井アンナ氏と 「プライドとは何か?」 という話題になりまして。
例えば、あなたはプライドを持ち合わせていますか? と問われると、おそらく多くの方が 「Yes」 と即答されることでしょう。
ではそのプライドが 「客観的にみて正しいか正しくないか」 と問われると、ふと考え込んでしまうのではないかと思います。

そもそもプライドなんて個人的な内面の問題ですので、何が正しくて何が正しくないかという議論自体がナンセンスではないかとも思えるのですが、この問いの侮れないところは、あながちナンセンスだとも言い切れないところです。

本題に入りましょう。
私は、プライドには2種類あるのではないかと考えています。
ひとつは自分に課された障害に負けたくないという内発的なプライド。そしてもうひとつは第三者からの見られ方に関するもの。つまり、バカにされたくない、見下されたくないといった外発的なものです。

前者は辛いと思う自分に打ち勝とうとしたり、自分で定めた目標を最後まで諦めず達成しようとするもの。(内発的プライド)
後者は前述の通り、とにかく恥や外聞を意識したもの。(外発的プライド)

以上を分かりやすくグラフにしたものがこちらです。

線Aは、だいたいどちらも平均的に持ち合わせている状態。
ですので、グラフはちょうど45度線となります。

★印が付いた点は、私が思う理想的な状態です。内発的なプライドが多くを占めており、かつ競争意識もある。でもあくまで水準程度。
これが水準以上になると、他人を意識し過ぎて自分の本来の目標達成が疎かになります。
×印の点については、最もダメダメな状態。内発的なプライドは一切無く、いわゆる意識だけが高い状態です。

プライドというのは、簡単にいうと「自分が信じて誇りにしているもの」です。
それは誰かから与えられるものではなく、自分の内面から発せられるもの、つまり内発的なものなのです。
ですので恥や外聞が先行して自らの行動を決めてしまうのだとすれば、それは悪いプライドの持ち方と言えるでしょう。

ちなみに櫻井アンナ氏は★印の更に左側の状態。
ほとんど内発的プライドしかない状態でした。競争意識がほとんどなく、趣味もすべて自己完結で充分満足なのだとか。
私の本音としては、もっと競争意識をバリバリ持ってくださいと思わなくもないですが。
まあ言って変わるものでもありません。こればかりは。

そして私、六弦A助は線Aのやや左側を行ったり来たりしているのではないかなと自己分析しました。
私は基本的に誰かにバカにされたり見下されたりするのはまるで平気なのですが、誰がいちばん凄いの創るか競争しようぜ! といった脳筋実力至上主義な考え方に偏っています。
これがなかなか治りません。昔からずっとこうなのです。

それにしてもクリスマス楽曲の再配信の話題から随分と無関係な話題へと移ってしまいましたが、とりあえずここ最近感じたことの備忘録でした。

あなたはどの点に該当しましたか?

なぜ極東 + Gothがテーマなのか

音楽をクリエイティブと捉えるか、それともアートと捉えるか。
産み出す側としてはとても重要な問いだと思います。

こんにちは。六弦A助です。

最近はいくつか重なっていた外注案件をようやく半分提出し終え、並行して冬の新譜制作にも入っております。
先日のブログでも少しお伝えした通り、今回の新譜のテーマは「極東 + Goth」となっております。
極東というのは、いわゆるアジアの中でも日本や中国、朝鮮半島、タイなど、この辺りの周辺国のことを指しています。

一見してGothとは何の縁もない地域のように思えますが、それはあくまでもファッション的な視点から捉えた側面に過ぎません。
本日はこの辺りについて、つまり「Gothって何?」というところをお話しして参りたいと思います。

まずはGothの定義について触れて行こうと思ったのですが、現代ではかなり曖昧なイメージとなっています。
ですので、ここでは分かりやすく特徴を簡単に抑えて参りましょう。

Gothの特徴

    • 黒を基調としている
    • 死や退廃的なものに美を見出している
    • ポジティブではない
    • 閉塞感が漂っている
    • 必ずしもクラシカルであるとは限らない
    • 薔薇や悲劇は特にGothとは関係がない
    • 異端的である
    • ゴスロリはGothではない
    • お茶会は開かない
    • クラブに行くと、必ず角を生やした人がいる
    • 音楽の世界ではバウハウスなどのポストパンク、ダークウェイブからの影響が多少なりともないと、割と “もぐり” だと思われる
    • 派手な格好をしている人ほど内気
    • 受動的な人が多い
    • 仲間意識が強く情に厚い人が多い
    • 猫好きが多い
    • 魔女を自称する率の高さ
    • イベントのオール明けに牛丼を食べる率の高さ
    • インナーはだいたいユニクロ
    • 隠れGothの人はだいたい小物アクセサリーでバレる
    • 横の繋がりがすごい

以上が私が独自調査して分かったGothの特徴です。
色々と挙げましたが結局何が言いたいかと言うと、白とか明るい雰囲気のものはGothではありませんよと、そういうことです。
昔は「和ゴスなんて認めない」と仰る方々が多数派でしたが、最近はそうでもないような気がしますね。

話を戻しましょう。

今回の新譜になぜ極東とGothを掛け合わせたテーマを選んだのか。
こちらについてお話ししましょう。

私にとって極東という地域は、全般的に経済発展が著しいように感じます。
日本ももちろんそうですが、経済大国の座において世界第2位となった中国(アメリカに取って代わって基軸通貨の座を狙っている)、1973年から現在へ至るまでに国民ひとりあたり約70倍のGDP成長を遂げた韓国、そして現在経済発展がめざましいタイなど、日本を取り巻く周辺国が次々と大躍進を遂げております。

と、表向きはそうなのですが、その経済発展の裏では取り残された人々が数多くいるのが現状です。
例えばお隣の韓国では急激な経済発展の裏で自殺者数がOECD諸国の平均を2.5倍も上回る(2012年調べ)など、豊かさの基準が上がったことによるひとりあたりの求められる期待値に押しつぶされる若者が急増しているそうです。

かつてアメリカも急激な経済発展を遂げましたが、当時のケネディ大統領がこんなスピーチを残しました。

「わが国の経済は豊かに成長しました。ですが、GDPには詩の美しさも、夫婦の絆の強さも、公に討論することのできる知性も含まれていません。GDPはなんでも測れるようでいて、人生の価値を高めてくれるものは含まれていないのです」

つまり、国が豊かになると、その国に暮らす人々の心は貧しくなるというジレンマを孕んでいることを説いているのですね。
全ての人々がそうなるわけではないでしょうけれど、相対的に見るとそうなる傾向にあるということです。
先進国における社会全体を覆う閉塞感の正体がこれでしょう。

この辺りの話をし始めると「ライフサイクル理論」など、少し専門的な領域へ片足を突っ込むことになりますのでここでは割愛しますが、今回の新譜ではバリバリ踏み込んでおります。
ただ踏み込むだけでは面白くも何ともありませんので、「ではどう考えればよいのか」というところまでを歌詞と楽曲を通じて表現出来ればと考えております。

私たちなりのGothを表現しようとしている、そう解釈して頂ければと思います。
現在3曲ほど同時進行で走らせておりますが、全体の基準となる一曲は既に出来ております。
うっかりプログレになってしまいましたが、これ以降は分かりやすい楽曲構成でまとめようと考えております。歌詞以外。

それでは本日はこの辺りで。

Halloween限定楽曲盛況御礼

掲題の通り、「Terror of Parade」が大変皆様にご好評を頂きまして、大盛況のうちにイベントを終えることができました。
変わらぬご愛顧をいつもありがとうございます。

皆様ごきげんよう。六弦A助です。
11月に入りましたので、そろそろ冬の作品の制作に着手しようと思います。
冬はですね、意外に思われるかも知れませんが六弦アリスとしてはこれまで一度もやって来なかったテーマ、「GOTH」で制作に臨む予定です。

とは言え、ただGOTHを表現するだけでは何も新しくも面白くもありませんので、そこにアジアを掛け合わせて極東の美とデカダンスを高次元でスタイリッシュに表現しようと思っております。
既にコンセプトも固まっており、ジャケットなどのデザイン案も出し終えており、あとは実際に作ってみるだけというところまで来ております。
これまでで最も美しい作品となるよう、気合い充分で臨みたいと思います。

本日はこの辺りで。
いつもありがとうございます。