先日19日より配信がスタートしましたハロウィン期間限定楽曲「Terror of Parade」ですが、現時点でとても多くの方にダウンロードして頂いておりまして、誠にありがとうございます。
そして毎度BOOTH、BANDCAMPにてBOOST購入される方へも重ねてありがとうございます。
以降の作品で還元できればと考えております。

配信期間は今月末までですので、現時点でご購入予定の方はご留意くださいますようお願いします。

ということで皆様ごきげんよう。
六弦A助です。

最近は連日連夜、何かしらの制作や収録に追われております。
そんな中、作業の合間を縫って少しずつ色々な勉強をしたりしております。
今やっている内容はこちらですね。

労働基準法です。
こちら、実体験として予め知っている知識が多かったのですが、知らないところは徹底的に知らなかったので「へぇ~」とか言いながら勉強しています。
あと、経験から来る知識だけではなく、体系的に知っておいた方が良い場合もありますので、知っているところも併せて理解を深めております。

そして勉強といえば音楽の勉強も勿論、怠っているわけではありません。
まあ、音楽の勉強というよりも “センスを磨いている” という表現の方がしっくり来るかも知れません。
ですので、最近はできる限り世界最新の音楽の動向を追うようにしています。

音楽は10年前と比べると随分と様変わりしていて、そもそもの水準が飛躍的に上がっているという印象を受けました。
発想にしても、技術にしても、全てにおいてセンスが求められているように感じます。

特に「派手な音の中にある自然な空間」が意識されている気がしました。
とにかくナチュラルなのですね。
この辺りのナチュラルさについては10年以上前から取り組まれていたのですが、当時はまだ「ナチュラルな空間を人工的に産み出す」というレベルだったのです。
しかし昨今のものは、よりナチュラルで、包み込まれるような、より体験に近いサウンドになっているように思います。

ここでいったい何が起きているのかを更に深く分析して行くと、ひとつの仮説が浮かび上がって来ました。

自然な空間の中に、人工的なモチーフ(声や音)が存在しており、それにより一気に空間が支配されたと思ったらまた自然な空間に戻される、という現象が一曲の中で起きているのです。

つまり、あなたが家を出ていつもの道を歩いていたら突然別の世界に引き込まれるという不思議な現象が起きて、「何事か?」と思ってジタバタしていたら、何事も無かったかのようにいつもの道へ戻されて「さっきのはいったい何だったんだろう?」というようなイメージです。

ここで注意しなければいけないのは、「別の世界」を表現する為にファンタジックな音(直接的な表現)を使っているわけではない、という点です。
あくまで分かりやすい世界観をいっさい構築せずに、「別の世界」を表現しているのです。
例えば極端な例になりますが「民族楽器を一切使わずにケルト音楽を表現してください」といったことをやっている、とイメージして頂ければ分かりやすいかなと。

具体的な例を挙げると、私たちの楽曲で申し訳ありませんが、今回配信したハロウィン楽曲「Terror of Parade」がまさにこの仮説を元に作った楽曲なのです。
ご購入頂いた方はもう一度聴いてみて頂ければと思います。
ハロウィンを彷彿とさせる直接的な音色は一切使用されておりません。
一切使用しないという縛りの中で如何にハロウィンらしさを表現するか。
ここが昨今の音楽が突き詰めようとしているものの一つなのではないかと思うのです。

邦楽でもここ最近のアーティストはとてもレベルが高いです。
なぜレベルが高いかと言うと、明らかに上記の仮説の上に表現を構築しているからです。
ナチュラルな空間の中にナチュラルな音と加工された音が混在し、直接的な表現は一切せず(ここ重要)にリスナーに世界を体験させている。

こんな芸大の受験みたいなテーマを当たり前のように押し付けてくる世界基準なのです。
挑みたくなるでしょうが。