六弦A助です。
近頃フォーク・メタルが個人的にブームです。

早速本題に入りましょう。

最近、北欧神話が元になっているお話に触れましてですね。
北欧メタルは私のルーツのひとつでもあるのですが、その世界観の元になっているであろう北欧神話についてはちゃんと勉強したことがなかったのですね。
そこで、せっかくなので色々と文献などを漁ってみると、これが思っていたよりも文化として、そして芸術としても大変よくできていたのです。
ざっくり言えば神々の気まぐれな日常や戦いを描いた物語ではあるのですが、かつての人々はここに出てくる神々を崇拝し、儀式では生け贄を捧げていたわけです。
とりわけバイキングと呼ばれる人々は戦いと死の神オーディンを信仰していたようです。

ちなみに北欧神話に出てくる神々は、びっくりするくらい人間味に溢れているのですね。
そして性に関してもかなり奔放に描かれています。
私たちが頭に思い浮かべる信仰や神々のイメージからは、かなりかけ離れた存在となっています。

しかしだからこそなのか、人間が生きるうえでとても本質的なメッセージを物語を通して語りかけてきます。
例えば、オーディンは知識を得るために自らの片目を差し出したという逸話があります。
神とはいえ、最初から全知全能だったわけではなく、何かを犠牲にすることでようやく知識を手にするという逸話は、私たち人間にも共通する生き方の本質であると言えるでしょう。
人は都合の良い夢を簡単に描き語ろうとしますが、それを本当に手にしようと思えば、それと同じ重さの代償を払わねばなりません。

北欧神話の神々は、私たち人間にあらゆるメッセージを語りかけてきます。
そしてこのメッセージを現代社会に生きる私たちがより理解し、生活に活かせるようよう、できるだけ分かりやすく音と文章にしたものが今回の最新作となります。

つまりこれは、正統な音哲樂シリーズの最新作なのです。
私たちはいつでも、人が生きるうえで本当に必要な哲学を奏でています。

「Philosophy of Yggdrasil」
平成最後の冬を物語る、最新作です。