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クリスマス限定楽曲の再配信

一部の方、お待たせを致しました。
昨年クリスマス期間限定で配信した楽曲「under the snow」の再配信が決定しました。

ごきげんよう。六弦A助です。

配信期間は12/11 (水) ~ 12/25 (水) のクリスマス当日夜までとなっております。
前回DLし損ねた方は是非この機会に如何でしょう?
詳細案内ページへ
ちなみに今年のクリスマスに関しては、新楽曲の配信予定はございません。
持てる気力は全て大晦日にリリース予定の新譜に注ぎ込みました。

 

話は変わりまして、先日の新譜用ジャケ撮影の際に櫻井アンナ氏と 「プライドとは何か?」 という話題になりまして。
例えば、あなたはプライドを持ち合わせていますか? と問われると、おそらく多くの方が 「Yes」 と即答されることでしょう。
ではそのプライドが 「客観的にみて正しいか正しくないか」 と問われると、ふと考え込んでしまうのではないかと思います。

そもそもプライドなんて個人的な内面の問題ですので、何が正しくて何が正しくないかという議論自体がナンセンスではないかとも思えるのですが、この問いの侮れないところは、あながちナンセンスだとも言い切れないところです。

本題に入りましょう。
私は、プライドには2種類あるのではないかと考えています。
ひとつは自分に課された障害に負けたくないという内発的なプライド。そしてもうひとつは第三者からの見られ方に関するもの。つまり、バカにされたくない、見下されたくないといった外発的なものです。

前者は辛いと思う自分に打ち勝とうとしたり、自分で定めた目標を最後まで諦めず達成しようとするもの。(内発的プライド)
後者は前述の通り、とにかく恥や外聞を意識したもの。(外発的プライド)

以上を分かりやすくグラフにしたものがこちらです。

線Aは、だいたいどちらも平均的に持ち合わせている状態。
ですので、グラフはちょうど45度線となります。

★印が付いた点は、私が思う理想的な状態です。内発的なプライドが多くを占めており、かつ競争意識もある。でもあくまで水準程度。
これが水準以上になると、他人を意識し過ぎて自分の本来の目標達成が疎かになります。
×印の点については、最もダメダメな状態。内発的なプライドは一切無く、いわゆる意識だけが高い状態です。

プライドというのは、簡単にいうと「自分が信じて誇りにしているもの」です。
それは誰かから与えられるものではなく、自分の内面から発せられるもの、つまり内発的なものなのです。
ですので恥や外聞が先行して自らの行動を決めてしまうのだとすれば、それは悪いプライドの持ち方と言えるでしょう。

ちなみに櫻井アンナ氏は★印の更に左側の状態。
ほとんど内発的プライドしかない状態でした。競争意識がほとんどなく、趣味もすべて自己完結で充分満足なのだとか。
私の本音としては、もっと競争意識をバリバリ持ってくださいと思わなくもないですが。
まあ言って変わるものでもありません。こればかりは。

そして私、六弦A助は線Aのやや左側を行ったり来たりしているのではないかなと自己分析しました。
私は基本的に誰かにバカにされたり見下されたりするのはまるで平気なのですが、誰がいちばん凄いの創るか競争しようぜ! といった脳筋実力至上主義な考え方に偏っています。
これがなかなか治りません。昔からずっとこうなのです。

それにしてもクリスマス楽曲の再配信の話題から随分と無関係な話題へと移ってしまいましたが、とりあえずここ最近感じたことの備忘録でした。

あなたはどの点に該当しましたか?

なぜ極東 + Gothがテーマなのか

音楽をクリエイティブと捉えるか、それともアートと捉えるか。
産み出す側としてはとても重要な問いだと思います。

こんにちは。六弦A助です。

最近はいくつか重なっていた外注案件をようやく半分提出し終え、並行して冬の新譜制作にも入っております。
先日のブログでも少しお伝えした通り、今回の新譜のテーマは「極東 + Goth」となっております。
極東というのは、いわゆるアジアの中でも日本や中国、朝鮮半島、タイなど、この辺りの周辺国のことを指しています。

一見してGothとは何の縁もない地域のように思えますが、それはあくまでもファッション的な視点から捉えた側面に過ぎません。
本日はこの辺りについて、つまり「Gothって何?」というところをお話しして参りたいと思います。

まずはGothの定義について触れて行こうと思ったのですが、現代ではかなり曖昧なイメージとなっています。
ですので、ここでは分かりやすく特徴を簡単に抑えて参りましょう。

Gothの特徴

    • 黒を基調としている
    • 死や退廃的なものに美を見出している
    • ポジティブではない
    • 閉塞感が漂っている
    • 必ずしもクラシカルであるとは限らない
    • 薔薇や悲劇は特にGothとは関係がない
    • 異端的である
    • ゴスロリはGothではない
    • お茶会は開かない
    • クラブに行くと、必ず角を生やした人がいる
    • 音楽の世界ではバウハウスなどのポストパンク、ダークウェイブからの影響が多少なりともないと、割と “もぐり” だと思われる
    • 派手な格好をしている人ほど内気
    • 受動的な人が多い
    • 仲間意識が強く情に厚い人が多い
    • 猫好きが多い
    • 魔女を自称する率の高さ
    • イベントのオール明けに牛丼を食べる率の高さ
    • インナーはだいたいユニクロ
    • 隠れGothの人はだいたい小物アクセサリーでバレる
    • 横の繋がりがすごい

以上が私が独自調査して分かったGothの特徴です。
色々と挙げましたが結局何が言いたいかと言うと、白とか明るい雰囲気のものはGothではありませんよと、そういうことです。
昔は「和ゴスなんて認めない」と仰る方々が多数派でしたが、最近はそうでもないような気がしますね。

話を戻しましょう。

今回の新譜になぜ極東とGothを掛け合わせたテーマを選んだのか。
こちらについてお話ししましょう。

私にとって極東という地域は、全般的に経済発展が著しいように感じます。
日本ももちろんそうですが、経済大国の座において世界第2位となった中国(アメリカに取って代わって基軸通貨の座を狙っている)、1973年から現在へ至るまでに国民ひとりあたり約70倍のGDP成長を遂げた韓国、そして現在経済発展がめざましいタイなど、日本を取り巻く周辺国が次々と大躍進を遂げております。

と、表向きはそうなのですが、その経済発展の裏では取り残された人々が数多くいるのが現状です。
例えばお隣の韓国では急激な経済発展の裏で自殺者数がOECD諸国の平均を2.5倍も上回る(2012年調べ)など、豊かさの基準が上がったことによるひとりあたりの求められる期待値に押しつぶされる若者が急増しているそうです。

かつてアメリカも急激な経済発展を遂げましたが、当時のケネディ大統領がこんなスピーチを残しました。

「わが国の経済は豊かに成長しました。ですが、GDPには詩の美しさも、夫婦の絆の強さも、公に討論することのできる知性も含まれていません。GDPはなんでも測れるようでいて、人生の価値を高めてくれるものは含まれていないのです」

つまり、国が豊かになると、その国に暮らす人々の心は貧しくなるというジレンマを孕んでいることを説いているのですね。
全ての人々がそうなるわけではないでしょうけれど、相対的に見るとそうなる傾向にあるということです。
先進国における社会全体を覆う閉塞感の正体がこれでしょう。

この辺りの話をし始めると「ライフサイクル理論」など、少し専門的な領域へ片足を突っ込むことになりますのでここでは割愛しますが、今回の新譜ではバリバリ踏み込んでおります。
ただ踏み込むだけでは面白くも何ともありませんので、「ではどう考えればよいのか」というところまでを歌詞と楽曲を通じて表現出来ればと考えております。

私たちなりのGothを表現しようとしている、そう解釈して頂ければと思います。
現在3曲ほど同時進行で走らせておりますが、全体の基準となる一曲は既に出来ております。
うっかりプログレになってしまいましたが、これ以降は分かりやすい楽曲構成でまとめようと考えております。歌詞以外。

それでは本日はこの辺りで。

Halloween限定楽曲盛況御礼

掲題の通り、「Terror of Parade」が大変皆様にご好評を頂きまして、大盛況のうちにイベントを終えることができました。
変わらぬご愛顧をいつもありがとうございます。

皆様ごきげんよう。六弦A助です。
11月に入りましたので、そろそろ冬の作品の制作に着手しようと思います。
冬はですね、意外に思われるかも知れませんが六弦アリスとしてはこれまで一度もやって来なかったテーマ、「GOTH」で制作に臨む予定です。

とは言え、ただGOTHを表現するだけでは何も新しくも面白くもありませんので、そこにアジアを掛け合わせて極東の美とデカダンスを高次元でスタイリッシュに表現しようと思っております。
既にコンセプトも固まっており、ジャケットなどのデザイン案も出し終えており、あとは実際に作ってみるだけというところまで来ております。
これまでで最も美しい作品となるよう、気合い充分で臨みたいと思います。

本日はこの辺りで。
いつもありがとうございます。

最近の六弦A助の毎日

先日19日より配信がスタートしましたハロウィン期間限定楽曲「Terror of Parade」ですが、現時点でとても多くの方にダウンロードして頂いておりまして、誠にありがとうございます。
そして毎度BOOTH、BANDCAMPにてBOOST購入される方へも重ねてありがとうございます。
以降の作品で還元できればと考えております。

配信期間は今月末までですので、現時点でご購入予定の方はご留意くださいますようお願いします。

ということで皆様ごきげんよう。
六弦A助です。

最近は連日連夜、何かしらの制作や収録に追われております。
そんな中、作業の合間を縫って少しずつ色々な勉強をしたりしております。
今やっている内容はこちらですね。

労働基準法です。
こちら、実体験として予め知っている知識が多かったのですが、知らないところは徹底的に知らなかったので「へぇ~」とか言いながら勉強しています。
あと、経験から来る知識だけではなく、体系的に知っておいた方が良い場合もありますので、知っているところも併せて理解を深めております。

そして勉強といえば音楽の勉強も勿論、怠っているわけではありません。
まあ、音楽の勉強というよりも “センスを磨いている” という表現の方がしっくり来るかも知れません。
ですので、最近はできる限り世界最新の音楽の動向を追うようにしています。

音楽は10年前と比べると随分と様変わりしていて、そもそもの水準が飛躍的に上がっているという印象を受けました。
発想にしても、技術にしても、全てにおいてセンスが求められているように感じます。

特に「派手な音の中にある自然な空間」が意識されている気がしました。
とにかくナチュラルなのですね。
この辺りのナチュラルさについては10年以上前から取り組まれていたのですが、当時はまだ「ナチュラルな空間を人工的に産み出す」というレベルだったのです。
しかし昨今のものは、よりナチュラルで、包み込まれるような、より体験に近いサウンドになっているように思います。

ここでいったい何が起きているのかを更に深く分析して行くと、ひとつの仮説が浮かび上がって来ました。

自然な空間の中に、人工的なモチーフ(声や音)が存在しており、それにより一気に空間が支配されたと思ったらまた自然な空間に戻される、という現象が一曲の中で起きているのです。

つまり、あなたが家を出ていつもの道を歩いていたら突然別の世界に引き込まれるという不思議な現象が起きて、「何事か?」と思ってジタバタしていたら、何事も無かったかのようにいつもの道へ戻されて「さっきのはいったい何だったんだろう?」というようなイメージです。

ここで注意しなければいけないのは、「別の世界」を表現する為にファンタジックな音(直接的な表現)を使っているわけではない、という点です。
あくまで分かりやすい世界観をいっさい構築せずに、「別の世界」を表現しているのです。
例えば極端な例になりますが「民族楽器を一切使わずにケルト音楽を表現してください」といったことをやっている、とイメージして頂ければ分かりやすいかなと。

具体的な例を挙げると、私たちの楽曲で申し訳ありませんが、今回配信したハロウィン楽曲「Terror of Parade」がまさにこの仮説を元に作った楽曲なのです。
ご購入頂いた方はもう一度聴いてみて頂ければと思います。
ハロウィンを彷彿とさせる直接的な音色は一切使用されておりません。
一切使用しないという縛りの中で如何にハロウィンらしさを表現するか。
ここが昨今の音楽が突き詰めようとしているものの一つなのではないかと思うのです。

邦楽でもここ最近のアーティストはとてもレベルが高いです。
なぜレベルが高いかと言うと、明らかに上記の仮説の上に表現を構築しているからです。
ナチュラルな空間の中にナチュラルな音と加工された音が混在し、直接的な表現は一切せず(ここ重要)にリスナーに世界を体験させている。

こんな芸大の受験みたいなテーマを当たり前のように押し付けてくる世界基準なのです。
挑みたくなるでしょうが。